作曲と編曲の違いを大まかに申し上げますと、作曲は歌やメインのメロディを、編曲は伴奏を整えるクリエイティブです。
また、ポップスを吹奏楽用にする際など、各楽器の魅力が最も引き出される音域に割り当てて、楽曲を最大限に輝かせる作業も編曲と言えます。
編曲はアレンジとも呼ばれます。
しかし、アレンジは編曲に比べ、より広い意味で使われています。
例えば、一度リリースされた音源について別伴奏のバージョンを創る場合なども、アレンジということがあります。
さらに、ヒット曲を誰でも簡単にピアノで弾けるように簡略化したものもアレンジということがあります。
これらのケースでは、そのアレンジが編曲と呼ぶにふさわしいかどうかについては、行なわれた作業によって変わります。
また、元の楽曲の素材を一部に使って、コラージュ、マッシュアップするような創り方のものは編曲でもアレンジでもなく、リミックスと呼ばれることがあります。
また、元の素材を使わないで、原曲と全く異なるバージョンを制作した際などには、伴奏については再編曲(リアレンジ)、歌など主題を含む場合は、カバーなどと呼ばれることがあります。
楽曲をアレンジする能力に長けた人のことを編曲家(アレンジャー)といい、日本には優秀なアレンジャーが多くいらっしゃいます。
最後に、音楽クリエイターやアレンジャーを目指す人にとってはバイブルとも呼べる稀代の良著を紹介しておきます。
ニッポンの編曲家 歌謡曲/ニューミュージック時代を支えたアレンジャーたち