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Mac Pro 2019 徹底考察 (WWDC19より)

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アップルの開発者会議「WWDC19」にて、新しいMac Pro (2019)がアナウンスされました。

「最大28コアのCPU、メモリ1.5TB搭載可能で、5999ドルから」と、まさにモンスターです。日本での販売価格は税込70万円くらいから、になるでしょう。これから、このモンスターの正体を紐解いていきましょう。

 

【CPU(型番)】

「8コアモデル」
3.5GHz(ターボブースト時最大4.0GHz      )、16スレッド≒Intel Xeon W-3223 (TDP 160W)

「12コアモデル」
3.3GHz(ターボブースト時最大4.4GHz      )、24スレッド≒Intel Xeon W-3235 (TDP 180W)

「16コアモデル」
3.2GHz(ターボブースト時最大4.4GHz      )、32スレッド≒Intel Xeon W-3245 (or 3245M、TDP 205W)

「24コアモデル」
2.7GHz(ターボブースト時最大4.4GHz      )、48スレッド≒Intel Xeon W-3265 (or 3265M、TDP 205W) 

「28コアモデル」
2.5GHz(ターボブースト時最大4.4GHz      )、56スレッド≒Intel Xeon W-3275 (or 3275M、TDP 205W)

 

【メモリ (ECC-DIMM) 】

32GB (8GB×4枚)

48GB (8GB×6枚)

96GB (16GB×6枚)

192GB (32GB×6枚)

384GB (64GB×6枚)

768GB (128GB×6枚 または 64GB×12枚)

1.5TB (128GB×12枚)

*1.5TBのメモリ搭載は、24コアまたは28コアモデルに推奨されます。

8コアプロセッサは2666MHzでメモリを動作させ、12コアから28コアプロセッサは2933MHzでメモリを動作させます。

 

【ストレージ】

256GB SSD

1TB SSD

2TB SSD

4TB SSD

*ストレージは全てSSDです。

*SSDのパフォーマンスは最大2.6GB / sの読込(sequential read)、2.7GB / s の書込(sequential write)です。

*Apple T2セキュリティチップによって暗号化されます。

 

【電源】

1.4KW

 

【PCIスロット】

本機は計8基のPCI Express拡張スロットを備えています。

→AvidのPro Toolsでは、最大6枚のPro Tools HDXカードをシステム内に搭載できます。スタジオ経営者やプロのクリエイターにとっては嬉しいところでしょう。

 

【端子】

「背面」USB 3 ×2、Thunderbolt 3 ×2、10Gb Ethernet ×2

「天板」Thunderbolt 3 ×2

 

【グラフィックス】

AMD Radeon Pro 580X / AMD Radeon Pro Vega II / AMD Radeon Pro Vega II Duo

→この詳しい仕様については、音楽制作において重要でないので割愛します。

 

【価格】

5999ドル(約65万円+税)

→WWDC19では、CPUとメモリが最大値で、価格はスタート値で表現されていました。つまり、28コアでメモリ1.5テラのパソコンが70万円ほどで買えるわけではありません(最安値の機種は、CPUが8コアで、メモリ32GB、SSDが256GBのモデルです)。

今秋発売とのことで、今から楽しみですね!

 

【考察】

WWDC19では、PCIe周りの構成が詳しく述べられることは、ありませんでした。次に熱問題です。冒頭で最新のCPUの使用をアピールした直後に「CPUには300W以上の電力を供給できて、巨大なヒートシンクも備えている。これによってCPUは常に制限なく能力を発揮できる」と述べられていました。

しかし、消費電力が大きければ発熱(ロス)も大きくなります。これだけ拡張できるマシンの本体内に生じる全ての熱が、わずか3枚のファンだけで処理できるのか、やや疑問です。電源には十分余裕を持った構成ではありますが、PCI Expressスロットに追加するカードの内容によっては、消費電力に配慮した調整が必要になるかもしれません。

なお、CPUの冷却方式については、本来の目的である「CPUの温度を下げて安定動作を得る」という目的ならば、水冷式に優位性があります。但し、水冷式は空冷式に比べて、万一の故障時のリスクが大きいのが難点です。よって、世界中のプロユーザーの信頼を獲得するには、空冷式の採用は賢明な判断といえるでしょう。

最後に、このMac Proは、音楽制作スタジオでは導入しない理由がないくらい良くできたマシンです。しかし、ベースグレードでは費用対効果で十分とはいえず、メモリやストレージは追加した方が良いでしょう。

余談ですが、音楽制作の画面が中央に表示されていたのは、とても嬉しかったです。

 

【付録】

WWDC19ハイライト動画

上記ハイライト動画より Mac Proプレゼン部の拙訳

「新しいMac Proは、動画の書き出し、数百のバーチャルインストゥルメントのプレイバック、一度にいくつものiOSアプリをシュミレートするために完璧なCPUパフォーマンスを求める顧客のためにデザインされた。だから私たちは、最新のインテル社製 Xeon Wプロセッサーを使用した。最大28コアだ。そしてCPUには300W以上の電力を供給できて、巨大のヒートシンクも備えている。これによってCPUは常に制限なく能力を発揮できる。メモリもECCを12スロット備え、最大1.5TBまで搭載できるんだ。(グラフィック部分は中略)新しいMac Proは8コアのXeonプロセッサー、32GBのメモリ、Radeon Pro 5 ATXに、256GBのSSDから始まる。もし、あなたが同様に構成された他のシステムを探すならば、大体8000ドルほどのコストを目にするだろう。しかし新しいMac Proは、5999ドルからスタートする。」

 

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

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